Continuous Positive Airway Pressure(経鼻的自動陽圧呼吸療法)の通称をCPAP(シーパップ)療法といいます。c-pap療法と書き表すこともあります。
文字通り、就寝時に鼻マスクを装着し、継続的に加圧した空気を送り込む療法です。主に就寝時のみの使用なので、日中に負担がなく使用しやすいのが特徴です。
特にメタボリックシンドロームや舌の落ち込みなど、気管を閉塞する事が原因とした睡眠時無呼吸症候群に効果的です。
始めは鼻マスクを装着したままの就寝に違和感を覚えるかもしれませんが、持続的に使うことによって自然な睡眠を得る事ができます。慣れると、無呼吸状態で今まで睡眠が足りていなかった状態から、充分な睡眠を得る事が出来る状態へ変化するために、症状を改善する事が出来ます。
CPAP療法を行うことによって睡眠時無呼吸症候群の引き起こす症状と共に、高脂血症や高血圧をはじめとする合併症にも効果があるとされており、外科手術以外の保存的治療の中ではポピュラーな方法の1つです。
特にメタボリックシンドローム・肥満が睡眠時無呼吸症候群の原因となっている場合にはCPAP療法・生活習慣の改善を同時に行っていきます。CPAP療法の装置を使用している間は、無呼吸状態が一時的に消えますが、装置の使用をやめるとまた睡眠中に無呼吸・低呼吸が起こります。よって根本的な原因を排除するために生活習慣の改善との併用が大切なのです。
ダイエット・減量を行っていくにはある程度の時期が必要となります。急激に行う無理なダイエットや無理な食事制限などは、継続して行うことが難しいですし、リバウンドを引き起こすだけでなく、体調やホルモンバランスを崩してしまう可能性があります。ですから医師と相談の上、自分に合ったペースで減量することが大切です。現状での症状をCPAP療法にて改善し、減量によって原因を改善していきます。
またCPAP療法を行う上で大切なのが、来院です。
通常1カ月に1度来院していただき、CPAPの使用や生活習慣の改善を相談・フォローしていきます。その特に改善などの何らかの変化が見られた場合は、送り込む空気の圧を変更します。また空気を送る上で大切な鼻マスクのフィット感を確認し、合わない場合は合うものに替えます。
問診・診察の結果、CPAP療法が必要だと判断された場合は、装置やマスクなどは全て健康保険の適応内(症状・医療機関にお問い合わせください)ですので、費用的な面の負担も少なくて済みます。
おおよその目安としては、月に数千円で1カ月間装置を借りる事が出来ます。CPAP療法に興味をお持ちの方は是非一度お問い合わせください。